じめじめとした空気が続き、空はどんよりと曇りがち。 6月のこの時期、特に大阪のような都会では、理由のない気だるさや、なんとなく気分が晴れない「梅雨だる」を感じている方も多いのではないでしょうか。
本格的な夏の暑さがやってくる前に、この湿気と共に心に溜まった澱(おり)を、すっきりと洗い流しに行きませんか?
大阪から少し車を走らせると、そこには雨上がりの緑がひときわ美しい、清らかな空気に満ちた場所があります。兵庫県加西市の「周遍寺(しゅうへんじ)」は、この季節だからこそ訪れたい、特別な魅力にあふれています。
■雨に洗われた境内は、天然の癒やし空間
「雨の日に、わざわざお寺へ?」と思われるかもしれません。 しかし、雨の日の、あるいは雨上がりの寺院ほど、情緒深く、美しいものはありません。
周遍寺の境内では、雨に濡れた木々の緑が一層その色を深め、苔はいきいきとした表情を見せます。軒先から静かに滴り落ちる雨垂れの音は、まるで心を落ち着かせるための音楽のよう。そして、雨上がりの土や草の匂いは、私たちを童心に帰らせ、懐かしく穏やかな気持ちにさせてくれます。
雨が、世界の塵や埃を洗い流してくれるように、この清浄な空気は、私たちの心の中のモヤモヤまでも、静かに浄化してくれるのです。
■夏バテ知らずの心と体へ。夏の準備を始める場所
厳しい夏を元気に乗り切るためには、その前の「準備」が大切です。 衣替えで夏の服を準備するように、心もまた、夏仕様に整えてあげる必要があります。
周遍寺の静かな本堂で過ごす時間は、まさにそのための「心の衣替え」。 涼やかな風が吹き抜ける縁側で、蝉の声もまだない静寂の中で深呼吸をすれば、乱れがちだった自律神経は自然と調っていきます。
ここで静かな時間を過ごし、心の芯に一本、涼やかで穏やかな軸を通しておく。それが、これから始まる夏の暑さや忙しさを乗り切るための、何よりの「夏バテ対策」になるはずです。
■自分だけの「晴れ間」を見つけに
たとえ空が曇っていても、周遍寺での穏やかな時間は、あなたの心の中に「晴れ間」を作ってくれます。
それは、誰かに見せるためでも、評価されるためでもない、あなただけの心の安らぎです。この静かな境内でご先祖様や仏様に手を合わせる時、私たちは日々の役割から解放され、素の自分に戻ることができます。
この心の晴れ間こそが、日々の生活を明るく照らし、大切な決断を下す際の道しるべとなります。周遍寺が永代にわたりご供養を続け、人々の拠り所であり続ける理由も、ここにあります。
■おわりに
本格的な蝉時雨が始まる前の、この束の間の季節。 心と体をリフレッシュしに、清らかな空気が満ちる周遍寺へお越しになりませんか。
きっと、すっきりと晴れやかな気持ちで、今年の夏を迎えることができるはずです。