季節のうつろいを感じる、心の故郷。兵庫・加西「周遍寺」でめぐる時間旅行

夏の深い緑、秋の燃えるような紅葉。季節が巡るたび、新しい表情を見せてくれる場所があります。兵庫県加西市の「周遍寺」は、訪れるたびに新たな発見と心の安らぎをくれるお寺です。ブログでは、周遍寺で感じる日本の四季の美しさと、心豊かな時間の過ごし方をご紹介します。

カレンダーや時計だけが、時間の流れを教えてくれるのではありません。 風の匂い、木々の色、空の高さ。私たちの周りにある自然は、雄弁に季節の移ろいを語りかけてくれます。

忙しい毎日の中で、そんな自然の声に耳を澄ます機会を失っていませんか?

兵庫県加西市、高野山真言宗「周遍寺(しゅうへんじ)」。 ここは、訪れるたびに日本の四季の美しさを再発見させてくれる、まさに「心の故郷」のような場所です。

■夏には涼を、秋には錦を。めぐる季節が彩る境内

周遍寺の魅力は、どの季節に訪れても、その時だけの特別な表情に出会えることです。

例えば、生命力あふれる。 深く色づいた木々が作る木陰は、まるで天然の涼室のよう。力強い蝉時雨(せみしぐれ)の向こうにある静寂に身を置けば、都会の暑さを忘れ、心がすっと静まります。青々とした葉を通る光は、まるで万華鏡のようにきらめき、見ているだけで心が洗われるようです。

そして、境内が最も華やぐ。 木々が赤や黄に染まる「紅葉」の季節は、まさに圧巻の一言。一枚一枚の葉が燃えるように色づき、歴史あるお堂のたたずまいと見事な調和を見せます。錦の絨毯のように敷き詰められた落ち葉の上を歩けば、誰もが詩的な気持ちになるでしょう。カメラを片手に、自分だけの絶景を探すのもまた一興です。

春の芽吹き、冬の静寂。周遍寺は、一年を通して私たちに豊かな感動を与えてくれます。

■変わる景色と、変わらない想い

季節ごとにその姿を変える美しい自然。しかしその一方で、周遍寺には「変わらないもの」があります。 それは、弘法大師(空海)より受け継がれてきた1200年の法灯と、ご本尊様が私たちを見守る、温かくも厳かな眼差しです。

周遍寺は、ご先祖様への感謝を伝える法要や、大切な方を偲ぶご供養を通じて、人々の想いを未来へと繋ぐ役割を担ってきました。時代が移り、風景が変わっても、この場所が人々の祈りの拠り所であることに変わりはありません。

変わるものと、変わらないもの。 その両方がここにあるからこそ、私たちは心からの安らぎを感じ、また新しい季節にここへ帰ってきたいと願うのかもしれません。

■おわりに

あなたは、どの季節の周遍寺を訪れてみたいですか? まずは今の季節の姿を、そして次は、また違う季節の姿を。 ぜひ、あなたの「心の故郷」として、周遍寺と長いお付き合いをしていただければ幸いです。

美しい四季と共に、皆様のお参りを心よりお待ちしております。

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