スマホを置いて、心で見る週末。加西「周遍寺」で始めるマインドフルネスな時間

金曜の夜。大阪の街は、一週間を走り抜けた人々のエネルギーで満ちています。 その一方で、煌びやかな光や絶え間なく流れる情報に、少しだけ目が疲れていませんか? スマートフォンが手放せない毎日の中で、心が休まる瞬間はいつだろう、と感じることはありませんか?

もし、あなたが今、無意識にそんな「情報疲れ」を感じているなら。 今度の週末は、意図的にデジタルデバイスから離れる「デジタルデトックス」の旅に出てみませんか。

大阪から車を走らせれば、やがて風景は穏やかな緑に変わります。兵庫県加西市「周遍寺(しゅうへんじ)」は、あなたの心を静かな「今、ここ」へと取り戻してくれる、絶好の場所です。

■お寺は、最高の「マインドフルネス」空間

最近よく耳にする「マインドフルネス」。それは、評価や判断をせず、ただ「今、この瞬間」の体験に意識を向ける心のあり方です。実は、お寺の境内というのは、このマインドフルネスを実践するのに最高の環境なのです。

周遍寺の門をくぐり、スマートフォンの電源をそっと切ってみましょう。 そして、五感をゆっくりと開いてみてください。

・**【視覚】苔の緑、空の青、お堂の木の深い茶色。点滅する画面にはない、自然で優しい色彩を、ただ味わう。 ・【聴覚】風が笹を揺らす音、鳥の鳴き声、自分の歩く砂利の音。通知音ではない、世界の本来の音に耳を澄ます。 ・【嗅覚】しっとりとした土の匂い、木々の香り、そして本堂から漂う荘厳なお香の香り。 ・【触覚】**頬をなでる風の感触、木の柱のざらりとした質感、手を合わせた時の自分の肌の温もり。

「良い/悪い」を判断せず、ただ感じる。それだけで、過去への後悔や未来への不安でいっぱいだった思考は静まり、心は穏やかに「今」へと帰ってきます。

■「ご縁」という、見えない繋がりを感じる

周遍寺は、1200年以上もの間、高野山真言宗の教えと共に、人々の祈りを受け止めてきました。 あなたが今立っているその場所で、数え切れないほど多くの人々が、悩み、感謝し、そして手を合わせてきたのです。

本堂で静かに座っていると、そうした目には見えない人々の想いや、悠久の時の流れ、そしてあなた自身もその大きな繋がりの中にいるという「ご縁」を感じられるかもしれません。

それは、SNSの「つながり」とは全く違う、深く、温かい感覚です。 自分の存在が、大きな何かの一部であると感じられる時、孤独感は和らぎ、心がじんわりと満たされていきます。

■心のバッテリーを、フル充電する場所

デジタルデトックスとマインドフルネスは、消耗した心のバッテリーを充電するためのスイッチです。 周遍寺は、そのスイッチを入れるのに最適な、静かで、懐の深い場所。法要などでご先祖様と向き合う時間が、結果的に自分自身と向き合う時間になることも教えてくれます。

大阪へ帰る頃には、きっと視界はクリアになり、心は軽く、そして優しくなっているはずです。 情報から離れて、心で世界を見る。 そんな豊かな週末を過ごしに、ぜひ周遍寺へお越しください。

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